「未明の歩み」セルフライナーノート 【鍵盤編】
鍵盤のまつながです、

わたしたちの大切な「未明の歩み」を手に取って、興味を持ってこの記事を読んで下さってる全てのみなさま、
本当にありがとうございます。

こういう記事を、ずっと書こうと思ってたんですが
もしかしたら書くべきではないかもしれない
そもそも、曲の解説とかは苦手だし
色々、思っていたんですが

わたしが覚えておくために、書くことにしました。
あのまぶしさを記録するために


多くのことを忘れてしまうことに気づいたんです。
あの子が覚えてる朝を、「あんなことあったよね」ていうのを
もうわたしは覚えてなかったりする。

未明の歩み、レコ発から半年
着想から1年以上経過したいま書くことだから、
もしかしたら一生覚えてることかもしれないけど

たまには言葉にしてみるのもいいんじゃないかな。


「未明の歩み」を、手に取って下さった全てのみなさまへ
そして、親愛なるチームはらぺこのみんなへ

1曲ずつ、記憶と記録を

ーーーーーーーーーー

【1.夜明け】
とにかくこの曲は、元々録るつもりじゃなかった笑
ずっと"脱獄ラプンツェル"を録るつもりだったんだよね
でも脱獄難しくて、むりで。
今日が最後の練習、てときに「じゃあ、短いから夜明けにしよう」
それから、ギター藤岡の案で、現在のアレンジになりました。
ぎりぎりの1作……

この曲は、ピアノ1本しか弾かなかった。
その代わり、死ぬ気で1発目のCmを弾いて

それが、マスタリングエンジニアのAlexに伝わったのが、ほんとうに嬉しかった。
Alexに伝えた要望は、本当にざっくりしたもので
細かい指定は何もしなかったんだけど、

死ぬ気のCmが返ってきた

別にわたしはAlexと何も話してないけど
伝わったな、と思った。
一流のエンジニアに、わたしの気持ちが伝わったこと、
それを全力で返してもらったことが、
今もこれからも大きな自信とよろこび


曲そのものは、今まで1度も解説しなかったけど、「メリーゴーランド」という曲の1部が元
一時期、ドラムの中山にパーカッション叩いてもらって3人編成で活動してたんだけど、
中山脱退の際に、色々アレンジを変えた曲があって。
メリーゴーランドは、1部を削ってテンポを落としたのね
削られた部分が「夜明け」
その後、メリーゴーランドのアレンジは元に戻したんだけど、「夜明け」はそのまま演奏を続けてる。
「夜明け」作るときにさ、みおりさんが先にメロディーつけたんだけど、コードあてられなくて苦労した覚えがある笑


【2.ヒカリカワル】
1年、おそらく1年半以上前の、構想段階のとき「ヒカリカワルと序章は録らない」と言ってた自分をぶん殴ってやりたい
そして、「それはどっちも録った方がよくね?」と冷静に返してくれた、田村さんにものすごく感謝してる。

夜明けとは正反対で、
1回目か2回目の練習で仕上がったわね。

曲そのものは、「ライブ決まってるんだけど、持ち時間余っちゃうよどうする?」ていう
はらぺこ、オリジナルでの初ライブのとき、ぎりぎりで生まれた曲です。
まあ結局ぎりぎりで生きてるのよ笑

アレンジに関してはほんとうにすんなりだった、
「じゃあここで、みおりさんのささやき声入れて」
「ここはBに戻って」
ていうのが、全部すんなりできて

うん、言うことないな。
ギターのループフレーズが美しい、それに尽きる。

あと実は、両手で弾くべきフレーズが両手で弾けなくて、片手ずつ録った部分がある。
いま、ライブで普通に両手で弾いてるからもう絶対誰にもバレない、ふはは



【3.かもめ...】
絶対に録ろう、と思ってた曲だった。
レコーディングをやろう、て色々考えて
その果てに近い部分で鳴ったのが、ドラム秋星が昔使ってた、レインスティックの音だった
最初と最後に鳴ってる、さらさらした砂の音みたいなやつね
あれが聞こえるまで、レコーディングはバンドにしようかアコにしようか悩んでたんだけど、これでバンドでのレコーディングに決めた。

まあ録ってみたらアコだったけどね!笑
普段のはらぺこに近い形、を録ってみた。
5曲の中で唯一、ライブで再現されないものだね。
田村さんは、この曲と夜明けはウッドベースで弾いてくれたのよ!むちゃさせた!笑
このCDでしか聞けない、渾身の一撃。

この曲、録る順序を変えてね
普通は低音から、
ドラム→ベース→ギターか鍵盤→ボーカルの順で録るんだけど
すごいめちゃくちゃな順番で録っちゃった笑

だからものすごく苦労したし、
もう二度とむちゃはしないと思ったよね。
すごく勉強になった1曲です。

はらぺこ、ふたりで最初に作った曲
これをみなさまにお届けできたこと、にすごく価値があると思ってます。ありがとう



【4.re;wind】
もうお気づきの方も多いと思いますが、
大サビ前のあのうっるさいギターを弾きたい、入れたいがための選曲でした笑

これはアレンジ苦しかったなあ
まずテンポががたがたで、どうしようもなかったし
2Aの、ボーカルとドラムだけになるところは、
ボーカルと、ギター/ベース/鍵盤、てそれぞれ全部試して、全員で聞いて選んだ。はず。多分全部試した

レコーディングを経て、ものすごく成長した1曲です。
この音源をたくさん聞いて、
ライブも聞いたら絶対楽しいと思う。アコもバンドも
ここを原点に、わたしたちは新しい答えを見つけたよ。

そしてわたしが1番弾けなかった曲だね!笑
レコーディングでは半泣き、録音してくれてた田村さんのやさしさが有り難くて苦しかった……

辿り着いた、大サビ最後のピアノは、「未明の歩み」のベストテイクだと思っています。
いやあ渾身の一撃だ、もう二度と弾けない
しばらくはそう思ったけど、今はケロッと弾いてます笑
ライブも見てね。

曲そのものは、
新しい曲が書けなくてもの凄く苦しんでいたとき、アートワークなっちゃんの作品を見て、何度も見て、あの結末と1枚の写真に全てを託して書きました。

タイトルも彼女につけてもらいました、"リワインド"
巻き戻す、とかそういう意味です。

あの日の苦しみと、
あふれてなりやまない、カーテンコールのような希望が
あなたにも届きますように。

ここにはいない君は、どこかにいる。



【5.序章】
これは、悔しかったのを覚えてる。
最初に、「音色を変えましょう」て言われたの。

それがすごく悔しくて、とても嫌で
序章の魂そのものが、この暗くて低い、エレピだから
どうしても譲れなくて
そこでわたしは、曲に魂があることを知った。

そこから出たわたしのイントロで、藤岡のギターで

ほんとうはこの曲、全然イントロなかったんだけど
(無料配布"五月の嘘吐き"に収録されてる形ね)
「音色変えません、代わりにイントロを変えます」て言って弾いたのが、今のフレーズ。
あれから、ずっとこのイントロ弾いてるね。

ふたりでやってたときは、最後は盛り上がらずに終わるアレンジだったんだけど、
それもやめて
最後「その涙は」で終わるのが、作詞したわたしの本来の意図に近い形かなと思ってる。


ちなみに、わたしこれはエレピとオルガンのみで、それ以外の何かわかんない音は、ギターの人が弾いてるんだけど
気がついたら、鐘みたいな音?が録音されててびっくりした。
あれはギターで出してるらしい。

オルガンは家で1発録りした仮テイクを採用した。
二度と弾けない鋭さだよね。

一部、ミックスをやってくれた田村さんの魔法で、自分で弾いたフレーズじゃないものが登場してる。
たぶん、わたしの弾いたフレーズを逆再生かなんかしたんじゃないのか……?
わたしも一発録りだから、元のフレーズってもう覚えてないんだけど笑
びっくりしたことは覚えてる。


その涙は誰のために、わたしは今日も問い掛けてる。これからもずっと

ーーーーーーーーーー

ちなみに、田村さんも書いてくれてるけど、メインに使用したのはライブでも使ってるNordElectro2
サブで使ってたmicroKORGはほとんど登場させられなくて、
ヒカリカワルの重なってる音色のひとつと、
序章のオルガンのみ。
その他の曲で登場してるオルガンは、Nordの仕業でした。良い音してるでしょ?

音色については、今思えばもうちょっと凝れたかなあ
microKORGはもっと使いたかったし、
次への大きな課題だと思ってる。

悔しいわたしメモっておけばよかったなあああああ
メインで使ったのは、BELDEN8412で間違いない。
Nordのピアノを最大限に引き出せるケーブルと思って、ライブでもこれ使ってる。
とにかく太い!
低音域から中音域の、良い意味で抜けない、ずっしりした音色がちょう好き。

あと、8412と対照的なキャラクターのMOGAMI 2524
ギターの人も愛用してるケーブル。
これは、立ち上がりが早くて、すごく華やかな音がする。
何で使ってっけかなあああああたぶん何かで使った……こういうのを覚えておけばいいんだな。

こうやってケーブルひとつずつ試して、
電源は全部、ノイズが少ないといわれているFURMANのタップ使ったりね。
こだわったりしたんだよ……よく頑張ったね。
こういう細かい気配りは、絶対忘れたくない

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うん、今書いたことは一生覚えてそうだな。
でも、re;wind録ったときのあの絶望とか思い出して戦慄したわ!こえええええ

如何でしたでしょうか?
ほんとうにこれ、個人的なメモなんだけど

ボーカルのことについて触れてないのは仕様です。
それは、みおりさんから語られるべきことなので


これでもう1回「未明の歩み」聞いたら楽しんでもらえるかな?
必死の思いで作りました。
基本的に、バンドで音出して、あーだこーだ言って作ったんだけど
バンドメンバー嫌いになりそうな、そんな瀬戸際の攻防だったね、ずっと、わたしは。
いつも喧嘩腰だからね。


改めて、大切な1枚になりました。
リリース直後は正直全然聞けなかったんだけどね!
いま、愛しいなあ、と思う
あなたにも届けたいなあ、と思う、強く。




例えば、
仕事頑張って帰って、ご褒美にあの曲を聞いて、わたしはとても満たされたんだけど
そういう1枚になったら嬉しいな。
そんなこと言ったら贅沢かな

あなたの生活の片隅に置いて

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